PETとは(Positron Emission Tomography : 陽電子放出断層撮影)の略称で、細胞の活動状況を画像でみることができる検査です。
「がんなどの悪性腫瘍は正常な細胞よりも増殖が盛んに行われるため、多くのブドウ糖を取り込む」という性質を利用し、ブドウ糖にごく微量の放射性物質をくっつけた薬剤(FDG)を体内に投与し、カメラで撮影します。
このPET検査と体の構造をみるCT検査を組み合わせることで、より精度の高い診断を得ることが可能です。
- がんの早期発見に有効な検査です
- きわめて安全で、薬剤投与時の注射の痛みを除いては、ほとんど苦痛がありません
- がんの進行度や転移、再発状況を調べることができます
- 全身(頭頂部~大腿基部)を一度に調べることができます
- 全身を短時間で検査できるのが特徴です
- 薬剤による副作用の心配はほとんどありません
MRIとは(Magnetic Resonance Imaging:磁気共鳴画像)の略称です。非常に強い磁石と電波を利用して、人体の様々な断面を撮像することができます。
MIクリニックでは現在3テスラの磁場強度のMRI装置計2台が稼働しており、様々な部位・疾患に対して必要な情報を提供しています。
- 磁気の力を利用して検査をするため、放射線による被ばくがない。
- 検査時間が長く、20~40 分程度かかる。(検査部位・内容によって異なる。)
- 検査中は工事現場のような大きな音が鳴り続ける。(ヘッドホンや耳栓などで防音対策を行います。)
- 狭い筒状の空間の中に入る必要がある。(苦手な方はお申し出ください。)
CTとは(Computed Tomography:コンピュータ断層撮影)の略称です。人体にX線を照射し、コンピュータで処理することで、人体の輪切り像を得る検査です。
当院では、16列、64列、128列のマルチスライスCTが稼働しています。近年の技術進歩により低被ばくかつ明瞭な画像を提供することが可能となりました。
- マルチスライス化による広範囲高速撮影
- 低線量でもノイズの少ない逐次近似応用再構成による被ばく線量低減
- 金属による画質劣化を低減する技術により、金属周辺の画質の向上
- 撮影時間が比較的短く、容易に断層像が得られる。
- 脳出血や急性腹症など、救急病変の適応が高い。
- 骨の情報が得られる。
全身用PET装置による検査では画像として表現できない小さな病変を検出できる乳房専用のPET装置を用いた検査です。
MIクリニックでは、リング型乳房専用PET装置Elmammo(マンモPET装置)を2015年9月に導入いたしました。
乳房を検出器ホールにセットするだけで、乳房を圧迫されることなく検査を受けていただけます。
- 乳房を挟む必要がないため、検査に伴う痛みが少ない。
- 近年日本の若い女性を中心にマンモグラフィ検査で問題になっている
“高濃度乳房”に対しても、その影響を受けにくい。 - 豊胸術後であっても問題なく検査ができる。
- 検査薬(FDG薬剤)1回の投与で全身PETに続けて実施。(追加のFDG投与は不要。)
- 検査時間は15分程度。
- 胸壁に近い乳腺の評価には限界がある。(体位などの工夫および同日に施行する全身
PET-CTでカバーを行う。) - マンモPETはPET専用機であり、PET-CTのような解剖学的画像を得られない。
PSMA-PETとはPSMA(前立腺特異的膜抗原)と呼ばれる前立腺細胞の表面に存在するタンパク質が前立腺癌では通常よりも増加する傾向にあり、この特異性を利用して、放射性同位元素(Ga-68)で標識されたPSMAに結合し、PET装置を用いてがん細胞を検出します。
PSMAは前立腺がん細胞に特異的に発現するため、PSMA-PETは前立腺がんの検出において、他の検査と比較しても高い感度と高い特異度を有することが、多数の論文で証明されています。欧米では前立腺がんのステージング、再発の早期発見、治療効果判定等、様々な用途で非常に有効な検査として施行されています。
注:MIクリニックでPSMA-PET検査をお受けいただくには、主治医からの依頼もしくは当院 MRI前立腺がん検診をお受けいただく必要がございます。
超音波(エコー)とは人間の耳で聞くことのできない高い周波数の音波です。この高い音波を臓器に当て、跳ね返ってくる反射を画像化します。
体内の臓器の形や動きを観察し、疾患の診断・病変の把握に役立つ検査です。身体に無害でリアルタイムに臓器を観察できる検査です。
- 検査部位:検査部位:甲状腺、頚動脈、乳腺、腹部
- 検査部位にゼリーをつけて検査を行うため、検査着に着替えて頂きます。
- 検査画像を見えやすくするため、少し暗い部屋で検査を行います。
- より鮮明な画像を描出するため、腹部検査では息止めを繰り返し行っていただきます。
- 1部位につき、20~30分程度かかります。
マンモグラフィとは、乳房のX線撮影のことです。乳癌の早期発見に欠かすことのできない最も有効な画像診断の1つで、左右それぞれの乳房に対し透明のプラスチックの板に挟んで、上下や斜め方向から撮影します。
- 触ってもわからない小さながんを発見できることが特徴。
- 若い女性に多いと言われている高濃度乳腺では、
乳がんを見つけることが難しい場合がある。